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私達は運命の歯車の上で
それは初めてのお客様でした。

2,3歳くらいの女の子とお母さん。かき氷を買おうとしていましたが、当店のカウンターの前で、女の子は「メロン」がいいと言い、お母さんは、当店のオリジナルメニューの「はちみつ(ブラウンシュガーで作ったオリジナルシロップと本物のはちみつをかけたメニューです)」を試してみたいと言い、ジャンケンを始めたのです。

結果。お母さんの負け(笑)。女の子は無事メロンのかき氷にありつくことができたのでした。
お母さんは、エスプレッソもオーダーされて、二人で仲良くベンチに腰掛け、お買い物の合間のブレイクタイムといったところでしょうか。

「この仕事は1人で始めたのですか?」と尋ねられたことからお母さんと会話が始まり、なんとなくこの土地の方ではなさそうなイントネーションに感じられたのでお聞きすると、結婚してしばらくは東京に住んでいたとのこと。

「でも、この子のお父さんがお空に行ったので、この子を連れてこちらに戻ってきたんです」

・・・理解するのに少し時間がかかりました。

「・・・突然だったんですか?」とお聞きすると、事故だったとのこと。女の子が生まれて二ヶ月の時だったそうです。二ヶ月・・・。あまりにサラリと言うお母さんを前にして、私は出そうになった涙を我慢しました。

「そういう運命だったんですよね。」とお母さん。そう口に出して言えるまでには、想像できないほどに心細く辛い日々を過ごしてきたはずでしょう。

「そう、人間は本当に、いつお迎えが来るかわからないですからね」と、全く気の利かない言葉しか出てこない私でしたが。

実は私自身が、厚生省から難病指定されている病気を持っているため、症状が重くなる度に、健康な人よりは死を身近に意識しつつ日々を送っているわけです。

そんな話を彼女にしました。「仕事していて大丈夫なんですか?」と反対に心配していただいたのですが、たぶん、発病してからの私の方が、過去の私と比べて明らかに日々を大切に生きていると実感しているのです。健康なままの私だったら、きっとなんとなく生きていただけだと思うのです。

「だから私には、すぐに死ぬわけではなくて、だんだんと行動範囲の狭まっていくこの病気が、一番ぴったりなんだと思いますよ」

というのは、実に本音だったりするのです。人はみんな、自分に相応のものが宛がわれていると、私は思っているのです。

でも本当に、人はいつお迎えが来るかわからないものなのです。病身の私が、これを読んでいるあなたより先に死んでしまうとは限らないのですよ(・・・縁起でもないと思われたらごめんなさい)。

運命の歯車を止めることは誰にもできません。それなら、やってくる運命を、体を張って受け止めるしかないのです。そしてそれをいかに自分自身の糧にしていくか。全ては自分の栄養素となるべきもので、ありがたい経験だと、私は信じているのです。

女の子の名前を聞いたところ、我が家の娘の名前(少し個性的な名前です)と少し似ていて、親同士でフフッと笑い合い。
「また来ますね」と彼女は笑顔で言い、手を振ってお別れしたのでした。

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プロフィール

Lazy Betty

Author:Lazy Betty
元・移動カフェオーナーの新たな野望を実現させるまでの軌跡(奇跡じゃないよ)のブログです。

愛知県豊田市駅前にてコーヒー屋台(移動カフェ)営業をしておりました。
その3年間に渡る定点観測の経験から、駅周辺に集う人々が何を求め、どんな場所を必要としているかを観察し続けた先にあるものを共有できれば幸いです。

2009年12月~2010年11月まで、豊田市駅近くの「Bar old kenny」にて、昼間カフェ部門として「The third place」を展開しておりました。現在はフリーで、傾聴屋、デリバリーのコーヒーサービスをお請けしております。

家庭ではなく、職場でもない、お客様にとって三番目の居場所を作りたいと思っています。しがらみのない、肩書きも必要ない、そんな緩やかな時間をお過ごしください。

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